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「荷」を列車に運び入れる関係者=2024年3月12日午前9時11分、三重県名張市、白井伸洋撮影

 今年で1274回目となる奈良・東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)(お水取り)で使われる松明(たいまつ)の材料「荷(か)」を三重県名張市から運ぶ近畿日本鉄道の臨時貸し切り直通列車が3月12日、運行される。近鉄は1月31日から参加者を募集する。

 名張市赤目町一ノ井地区の「伊賀一ノ井松明講」が鎌倉時代から続けると伝わる伝統行事「松明調進」で、今年777回目。荷は、松明講の人やボランティアらが地元のヒノキを切り倒して作る。寺側は乾燥後に松明をつくり、次の年のお水取りで使う。

 直通列車は昨年、約35年ぶりに運行された。今年の列車は当日午前8時46分に赤目口駅(名張市)を出発し、近鉄奈良駅に午前10時13分に着く。4両編成で、荷を携えた講や地元関係者のほか、3両に近鉄が募る「松明調進行事列車ツアー」(120人)の参加者が乗る。

 車内では松明調進の歴史解説や記念品の配布がある。近鉄奈良駅から二月堂まで講のメンバーとともに荷を担ぐ体験もできる。

 ツアーは現地解散。旅行代金は大人2300円、子ども850円、幼児200円。近鉄旅の予約センター(06・6775・3636)へ。

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